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2010年11月17日水曜日

フィリピン語学留学の利点と欠点


フィリピン英語”は世界で通じるか

おそらく多くの人がフィリピンで英語を習うに当たって、気になる部分だと思う。



英会話スクールに通ってみたいと思う人は多いだろう。もし英語がしゃべれれば、学生なら企業が英語を求めている時代に差し掛かっているし、ビジネスマンは仕事の機会が増える、主婦やリタイアした方なら、海外旅行するにも永住するにしても、もっとも難関である言葉の壁で困ることはない。

ただ英語をスクールに通ってみようと決心した人は、実際はそう多くはないのが事実であろう。ただの願望で終わってしまう。それは時間の制約や経済的な理由だったりする。

しかし今ではとても身近になったといえる。たとえばフィリピンには英会話を学ぶための、ESLと呼ばれる語学学校が数多くある。最低1週間からでも短期英語を学ぶことができる。

スカイプを使うことで実現した、携帯やパソコンを使って日本にいながら格安で英会話を実現させた会社さえ出てきた。


セブにある2つの語学学校への留学経験と、今は大学で学んでいる私の経験が、今後、英語を学ぶことを検討している人の参考になればと思い、学んでみて気づいた点などを書いていく。


何故フィリピン留学は安い?

これはフィリピン人教師を雇う人件費が安いから。実際、ESL英語学校やオンラインで働いている講師の時給は、ここでは言及しませんが、想像を絶するほど安い。

そんなに安いと授業の質はどうなの?

授業の質は語学学校と在籍する教師によって、良し悪しに雲泥の差がある。

ある学校は、教師の質が全体的に非常によかった。教師のモチベーションも非常に高く、教師同士で生徒に対する進捗状況を共有したいたり、教え方も上手であった。課外授業(アクティビティ)も多く、ラジオ放送局へ連れて行ってもらい、英語で生放送に参加したりした。

逆に別の学校では、教師のやる気が全くなく、世間話で1時間の英語授業がつぶれてしまったり、授業外のアクティビティも少なかった。

私の通っていた語学学校には、講師ら40名ほど在籍し、彼らの出身大学は公立のセブ・ノーマル大学(CNU)の教育学部が一番多く、続いてサン・カルロス大学(USC)、ユニバーシティ・オブ・セブ(UC)などが出身校だった。セブ・ノーマルの教育学部は総じてレベルが高いとされている。

しかし語学学校で働いている人らはインストラクターであり、大学で語学専門で教えている講師とは違う。語学学校によっては、彼らは英語専門の学部卒でもなければ、また教育学部卒、教員免許の有無も確かではない可能性もある。学校のポリシーによって、講師の人選にどれだけ熱を入れてるか、がポイントになるだろう。

また、フィリピン人インストラクターにとって、こうした日本人や韓国人向けの語学学校は給料が割と安定しているし、将来の別の仕事とのつなぎのために、一時的な仕事として働いていることも多い。大学院に通いながらこうした仕事をしている人も少なくない。


”フィリピン英語”は世界で通じるか

日本人の中には、フィリピンで話される英語はフィリピン英語であって、 欧米人の喋る英語とは、発音がかけ離れて違うんだという意見を持つ人もいる。

これは難しい問題だ。フィリピンで話される英語は欧米人が話す英語とはやはり違う。語彙の数や発音も違う。しかし英語というのはイギリスやアメリカでさえ、場所による訛りがあるのだ。だからフィリピン英語が通じないということは決してない。

一番の問題はリスニングスキル

一番の問題はリスニングスキルだと思う。フィリピン人の英語は日本人にとって非常に聞きやすいクリアな発音。しかし、フィリピン人の英語がいくら聞けても、アメリカ人の話す”流暢な”英語を、聞き慣れる環境にはない。だから映画を見ていても、何を話しているかわからない。別物のように感じる。

これの対処法は、とにかくいろいろな人種の訛った英語を聞くこと。数をひたすらこなす。英語の歌と映画を見まくって耳を肥えさせる。英語の本を読んでボキャブラリーを増やす。そうすると本当に徐々に徐々にだけど、上達する。この上達ってのが、目に見えないから困ったものだ。もうこれしか他ないと思う。

2番目の問題はスピーキング

欧米人のような流暢な英語を話すには、非常に時間がかかるものだってこと。数ヶ月の留学程度ではまず無理だと思う。しかし中には非常に耳が良い人ってのが中にいて、音楽やってる人とか物まねがうまい人ってのは、総じて英語を話せるようになるのが早いってのはある。

そして流暢な英語まで達するには、非常に多くの訓練が必要。大人になった日本人はただでさえ、カタカナという厄介な外来語を教え込まれてるせいで、発音が伸びない一つの理由だし、母音の数も5個しかなく、他の言語に対する舌使いにも慣れていない。子供のうちから留学してりゃまた別だけど。でもこれも、毎日のトレーニングで変えることができる。

しかし英語というのはそもそも一人ひとりに訛りがあって当然のもの。だから欧米人みたいな流暢な英語というものは、個人の目指す目標であってもいいと思うけど、重要なことは、 英語は、単なるコミュニケーションのためにあるものであって、相手が理解できるものを話すこと。 難しくて長い表現なんかよりも、逆に短くて要点を話せた方がよい場合もあるから。

欧米留学に比べてフィリピン留学のいいところ

マンツーマンレッスンの比率が多いことがあげられる。

マンツーマンのいいところ。めちゃくちゃしゃべれるし、しゃべらされること。徹底的にスピーキングのトレーニングができた。留学生の中にはアメリカやイギリス留学へ行ったけども、話せるようにならなくて、フィリピンのマンツーマンがいいので、戻ってきたという人たちもいたくらい。

私の場合は、月に100時間以上、英語漬けだった。マンツーマンが3時間、グループレッスンが1時間半。早朝1時間半のスパルタクラス。授業が終わってからも、単語を詰め込めるだけ詰め込んだ。 それでも週末は海に行ったり、飲みに行ったりでリラックス。

マンツーマンだと、間違った箇所とか疑問は、その時でも、わかるまで聞けること。グループの時みたいに他の人の進捗に合わせる必要も心配もない。
 
日本人留学生があんまりいない環境。韓国人のクラスメイトとは英語でしゃべってコミュニケーションをとるしかないからいやでもしゃべることになる。
その他、サラリーマンやOLを辞めた人で英語を習いに来ている社会人が多く、自分で金を使ってきているだけあって、本気で英語を勉強したいって人が多く出会った。


英語は英語で習わないとダメ。

英語を義務教育で6年習っても、日本人が英語をしゃべれないのは、日本語で英語を教えてたからだと思う。最近はどうも変わってきたようだけど。英語は英語で習わないとダメ。日本語の脳みそを、英語脳に変えないといけない。だから、日本でオンラインで週に2回とか、であとは日本語しゃべってるみたいな環境の習得者は、英語がしゃべれるようになるまですごく時間がかかる。それよりも、短期間でも英語しか聞かない、しゃべらないといった環境に自分をおくことが、英語習得に効率的。

あまりよくない部分

英文法はあまり期待しすぎないほうがいい。英文法を知らない講師が多くいた。フィリピン人にとって英語は第二言語だし、文法もそれほど重要だといって教わってないそうだ。確かに文法にこだわりすぎるのはスピーキングの上達を阻害することになる部分もある。しかし文法は重要だと私は思うので、日本語で書かれた参考書は持参すべきだと思う。総合英語Forest 6th edition。←これが一番わかりやすくて最強。


セブの学校の傍にビーチなんてない

広告にだまされるかもしれないけど、セブで綺麗な海をみながら英語を勉強…そんなのは幻想だ ね。セブは思ったよりも都市化されてる。都市化といっても便利な交通網が整備されてるわけでもなく、緑があって公団があるわけでもない。大手デベロッパー や政治家や市長が一丸となって、開発をどんどんしているおかげで、交通渋滞があって、高級住宅やコンドミニアムや大型ショッピングモールがバンバン建設さ れて、影では貧困層がトタンでできた狭い家で折り重なってダウンタウンに住んでいるというのがセブシティ。

一部の英 語学校はマクタン島にあるから、海を見ながら勉強できると思うけど、大部分の大学・高校などの教育機関や英語学校(ESL)はマクタン島から離れたセブ市 内にあるんだ。学校の場所はどこか確認したほうがいいかな。クラブやショッピングモールやレストランもセブ市内に集中してる。マクタン島からセブシティま で30分くらいかかるし、マクタン島は退屈でしょうがないな。

終わりに

私の語学学校の大半を占めていた生徒の多くは韓国人で、大学生の割合が特に多く、欧米で英語を勉強する前のステップとしてセブで英語を勉強するというのが 彼らの定番らしい。

彼らはまだ学生からなのか、夜な夜な遊びにでかけたり、二日酔いで授業をサボったりといった生徒が多かった気がするが、逆に日本人は真面目で授業は休まない人が多かった。英語を勉強私は仕事を辞めて学校に入ったが、実はそういう人は結構いた。20代後半から30代、会社を辞めて来ている人などに学校で出会った。最高齢は60代の婦人に会った。

フィリピンはいたわり国家といわれている暖かい人がいるため、セブという治安が安定した場所へ、リタイアメントで来る人が多い。そもそも、日本人で日本人の多い語学学校を選ばず、韓国人の多い学校を選んでいるのだから、日本語を遠ざけて英語を真剣に勉強しにきているんだろう。外国の友達をつくりたいのかもしれない。それにしてもそういう日本人はいっぱいいる。英語がしゃべれるようになると、他の国へ行って生活する人やワーホリや仕事を見つける若い人らもいた。金払っているのに授業を休むなんて…と割と現実的な人なのかもしれない。それでも大半が韓国人の生徒にもかかわらず、ワイワイ楽しくやっている。

日本人はどこへ行っても、環境適応力はすごいと思う。年齢は関係ない。行こう思ったときが、行くタイミングなんだろう。セブで一生付き合っていける友人にも出会えたり、かけがえのない経験になると思う。

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